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急ぐことよりも。

更新日:7月19日

若い頃は、どうしても急いで結果や成果を出したいと考えてしまうことが多かった私です。今となってはタイトルの通り、急ぐことよりも大切なことがあった、と感じます。なによりも時間が大事で、10年かければ何かしら一つのことを成し遂げられると信じています。

時間の空白も大事
時間の空白も大事

「一日3時間」

10年で10950時間です。

休む日があっても10000時間を超えてきます。


絵を描くということは、わかりやすい資格などがあるわけでも無い上に、下限も上限もない世界。そこに身を置くことになります。(修復などの資格や連盟など団体のステータスなどは別として)

試験なら受かる、という結果が分かりやすくて良いのだけれど、そうではない、成長や成果が見えにくい世界です。


わたしも昔は、周りは評価されているのに自分は全然ダメだ、と落ち込んだり、箸にも棒にもかからない自分の作品や才能を恨んだりしました。そして他者を羨んだり、周りとの比較に惑わされて、”自分の歩み”がわからなくなり焦ってしまって、もうやめてしまおう、才能ないな、と考えることも多かったです。


そんな私の経験からも、絵の世界に身を投じた自分が迷わないためには、才能の有無で測らないことが肝心なわけです。

時間の掛け算で測ること、そして誰かと比べないことでもっと自分を客観的に、自分自身を絶対値で評価することができるようになります。


石の上にも三年、三年で成果を出せることも多いと思いますが、”絵の成果”については、ただうまくなることなのか、個展をすることなのか、装丁画や雑誌の表紙になることなのか、それとも公募展で入賞することなのか、いろいろな形があります。絵のことを考えて、絵を描くことをやめずに”時間を積み重ねる”ことができれば、自然に同じような道を目指す人たちと繋がっていきます。そういう人たちと一緒にいることが自分の持ち時間のほとんどを占めるようになるとそこから自然に情報も集まります。

物理的に周りが変わると人生は変化していき、それぞれ自分の目標が明確になり、自分の中にある正解に近づけるのでは無いかと考えます。


私も絵を学んでから、上手くなっているかどうかは別として、20年以上になります。

その内、絵を描かなかった数年のブランクを経て、再開し、9年が経ちました ”絵を描く、絵について思考する” をくり返す。雪だるまみたいにコロコロ、コロコロとその”積み重ね”はどんどん大きくなっていきます。急がずに、このようなスタンスで続けてきたから、今もやめないで継続が出来ています。


急いで成果を求めてくたびれてやめてしまうよりも、最終的な私の着地点は人生の終着点まで ”創作をやめないで続けられること”

ただそれだけなのです。


私の経験が誰かの参考になれば嬉しいです。


 
 
 

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