定点観測としてのクロッキー。
- mariko sagami

- 3月23日
- 読了時間: 4分
更新日:3月24日
3月16日に開催いたしました、2025年最初のちいさなクロッキー会について記しておきたいと思います。第六回目となります今回は、参加メンバーからリピートの声が上がった前回のヌードモデルの方にコスチュームモデル(服を着ている)もお願いすることになりました。私を含めて10名参加での開催です。
ブログのタイトルとさせていただきましたが、定点観測としてのクロッキーとはなんぞやということなんですが、クロッキーを定点とすることにより、自分の立ち位置、現在地を知るための観測が出来るのだと私は考えています。

例えばプロのスポーツ選手は、まず初めにストレッチをしたりしながら調整していく、音楽家は同じ練習曲を弾きながら始めることによって、前回との差異に”気づこうとする” いつもと同じことをしてみて、”いつもと違う何か” を発見する。上手くいったことや、そうはいかなかったこと、気温や体温、体調、不安、などに向き合う。大事なのはこの”気づこうとする”ことで、これは主体的に自分で考えないといけないわけです。そしてそれらを客観的に確かめるためには、この定点観測がとても重宝するのだと思っています。
クロッキーを軸にして自分を定点で観ること、これによって、誰かと比較するのではなく今の自分を過去の自分と絶対値で比較することができます。自分を客観視することはいささか難しいことではありますが、定点観測というものは客観的にその差異を確認することが出来る身近な方法なんだと思います。
当日は、クロッキー自体、初めてという方がおられたことや、参加メンバーからの要望もあり、アート、クロッキーの講師を20年以上されてきたSoichi.T氏によるレクチャーを少し加えてから開始しました。ちょうどお隣のお部屋で子供のお絵描き教室が行われていたこともあり「あの子供達のように自由な線で良いのです、初めてでもクロッキーは楽しめる。」という言葉を受けてのスタートとなりました。以下みなさまの作品を公開いたします。(許諾なく無断で転載、転用など画像の二次利用を固く禁じます)

初めてとは思えないです。
みなさん真剣な眼差しで、モデルさんに向かっている姿を、私は今回描いたり描かなかったりしながら少し外側から眺めてみました。クロッキーが初めてだという方は、「少し集中する時間を取りたい」といった理由から今回ご参加くださりました。そんな彼女も熱心にモデルという対象と向き合われていました。休憩の時は、顔がほころんで笑顔も見られてほっとしました。
これまで私は、スタッフ役もしながら絵を描いていたので気持ちがひとりでに忙しなかったのですが、全てのポーズに参加して描かなくても良いんだよね、と肩の力を抜いて眺めてみたら、なんとも穏やかな気持ちで対象と向き合うことができました。描くときは描く、みたいな。線も力まない、いい線が描けたことが嬉しかったです。あとは、紙がなくなったので持ってきていたボール紙に変えたところ、気分も変わって自分の中で画面への抵抗が減り、より集中できました。紙を変えたら雰囲気が変わって面白かったとの感想をお持ちの方が他にもおられました。
白い紙だけでなく、色の紙や、ボール紙などを使用したりして、自分の調子と向き合うことも大事だと思います。笹部画材のニュースペーパーという藁半紙のような紙を使われている方がおられて、それは私も欲しいなと思っています。色々とトライアンドエラーを繰り返しながら自分の定点観測での”気づき”を集めて、課題を作って、次へ繋げる、そういう循環が出来てくればなお楽しくなるんだと思います。
今回も有難いことに大きなトラブルなく無事終了となりました。
参加のみなさまが、「もっと上手くなりたい!」「次回も楽しみです!」「頑張る!」とそれぞれのご意見を言っていただけるのも本当に嬉しいです。これまで少しづつゆっくりですがみんなで築いてきた場でもあります。引き続きすぐれた場を作るために積み上げていきたいと思います。というわけで私の定点観測は続きます。最後まで読んでいただきありがとうございました。
次回は、以前声をかけさせていただいた男性をモデルに6月の開催を予定していますので引き続きよろしくお願いいたします。お問い合わせは、こちらのホームページのお問い合わせもしくは、佐上のInstagramからお気軽にご連絡ください。














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